2010年 03月 13日
ヘレボルス・チベタヌスのこと |
今日は東海地区にある販売店さんにお邪魔しました。
こちらへ伺うといつもそうなのですが、お店に集まる方達との談笑が楽しくて、
あっという間に時間が過ぎてしまいます。
お店には日本で越夏させたH.チベタヌス(H. thibetanus)の株が販売されていました。
ご存知の通り、チベタヌスの原生地はチベット族の住む四川省西部ですが、
現在は乱獲されていて、まだまだ危機というほどではないにしろ、
その自生地からは確実に野生のチベタヌスの数が減っていると推測されます。
輸入時の検疫を嫌ってか、その根はばっさりと切られ販売されてきた経緯があります。
輸入後、養生するにも、日本の湿度や高温が追い討ちをかけるように株にダメージを与え、
これまで輸入された株の大半は腐った後仕方なく廃棄されてきました。
このように生産者、販売店がしっかりと夏越しをさせてから、
信頼できるチベタヌスの株を出すようにするのは、
結果としてユーザーにとっても益になることではないでしょうか。
少なくとも、この種が無駄に消費されていくことがなくなる一助になればと思います。
今日、販売店さんでチベタヌスの鉢を手にして、そんなことを思った次第です。
画像は当農園のH.チベタヌスの新芽。
この新芽の美しさはどの植物の葉と比べても引けを取らないほどだと思います。
残念なことに、この葉は生長すると普通の緑に変わってしまいますが、
それでもこの時期、わずかの間でも、
園芸好きの目を楽しませてくれる鑑賞価値の高い葉であることに違いはありません。
by sato-nursery
| 2010-03-13 23:35
| ヘレボルス(クリスマスローズ)